ローマのトッティがちょっと前のインタビューで「(ラツィオの)ザラーテはいい選手だけれど一流の選手ではないよ」とコメントしたことがあります。それに答える形で、ザラーテが冬休み帰国中のアルゼンチンでのインタビューで「トッティはおしゃべりだけれど、彼は自分が既に終わっている選手だということを忘れているみたいだね。ここ10回くらいデルビーでゴールしてないと思うし」と、見下されたことに対して言い返しているそうです。ただ、トッティが過去の選手と(彼が)言うのはちょっと矛盾していて、例えば今期セーリエA現在の状況を見ても、トッティが既に9ゴールくらい決めているのに対しザラーテはまだ2ゴール程度しか結果を残していません。この数字が逆ならば、ザラーての言い分も分からないでもないけれど、数字からすればトッティの意見の方が正解っぽいです。
ザラーテはアルゼンチン代表入りを目標にしていますが、今の状況では難しいね、召集されるのは。ちなみに、同じアルゼンチンの代表入りを目指すクルツやクレスポも同じような結果しか残していないので、代表復帰は厳しそうです。
ザラーテのコメントが新聞に掲載されたので、今度はトッティが自身の公式ページでちょっと皮肉っているらしく「新年は彼のゴール記録に追い付けるようがんばります。私は終わってしまっている選手ですが・・・でも、2009年の結果を考慮したら、ほとんど終わっている選手くらいにはなれるんじゃないのかと思うけれど」と書いているとか。
新聞の書いたことを通して、こんなふうに選手や監督の公開討論のような状況が生まれることがあります。インテルのモウリーニョ監督なんかは、いつも新聞が揚げ足を取って誰かとケンカするような方向へ持って行かれるので、気が付けばみんな敵みたいな状況になっていますが、よくよく元のインタビューの言葉の使い方を観察すれば、マスコミがわざと意味をひねくって記事のタイトルにする傾向があるのが分かります。そうやって、公平に言葉を扱わないイタリアのマスコミに囲まれているせいか、モウリーニョ監督は「イタリアのことは好きでも嫌いでもない、最初から好きになったことがないので、好きでなくなったということにもならない」とインタビューに答えています。「ただ、理解が深まるにつれインテルとインテリスタは好きになったよ」とも言っています。それが、先日(次のチャンピオンズ戦でインテルが対戦することになった)チェルシーの試合を視察にロンドンへ行ったとき、ロンドンのマスコミには「私はイングランドを愛しているし、将来きっとここの(プレミアムリーグの)チームの監督をしにイングランドに帰ってくるよ」と、インタビューに答えています。これは大いにマスコミの環境も関係あるけれど、イングランドの試合がイタリアに比べフェアなプレーに徹しているというのもあるようです。要約すれば、計算された反則が少ないので、ゲームがよりダイナミックに展開するということ。実際はイタリアにもそういうことを分かっている人も沢山いるので、彼の言動が理解できないわけではないのですが、わざと今回も「モウリーニョは(イタリアのことは愛していないと言ったばかりなのに)今でもイングランドを愛してる」とか見出しにします。彼をそういうキャラクターにすることで、新聞が売れるという構図みたいです。こういうのは、文化の問題でもあるけれど、品の問題でもあるので、イタリアのマスコミも、新聞の売り上げばかり考えずに、もう少しモウ監督に対して敬意を払った方がいいのにね。回りまわって、そういう環境がセーリエAの観客動員減少傾向を作っているとも言えるわけだし。
現在、良くも悪くも、常にマスコミの話題提供者であるモウ監督はインテルの合宿でアラブに行っているため、今回のトッティの話題が必要以上に紙面を賑わす結果になったのかもしれませんね。
