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2010年01月06日

二ッポイタリアーノ その1(再掲)

日本語と英語が混ざってジャパングリッシュなんてことを言ったりします。サボタージュからサボるという言葉が生まれたりする類です。でも気を付けていないと、英語だとばかり思っていたのに実際にアメリカ人との会話に「セクハラ」とか「リストラ」とか使っても通じなかったりします。もちろん賢明な読者の皆さんはお分かりだと思いますが、正確には前者が「セクシャルハラスメンタイコ」後者は「リストランテ」が正しい単語になります。

本来あまり推奨されるべきでないジャパングリッシュですが、ある程度の知識も持ち合わせていないと、現代日本語まで分かり辛くなってくるほど浸透しているのも事実ですね。「的確なソルーションを提案」とか「アポを取ってあるのでプレゼンに行く」はまだいい方で「サラビリに架けてユーシャムをゲロッパ」なんかになるとほとんど意味不明です。

さて、今回ご紹介するのはイタリア語と日本語の混ざった表現方法で、専門家筋では二ッポイタリアーノと呼ばれているものです。こういう表現も、ある程度の知識を持っているとイタリア旅行が断然面白くなること請け合いです。ここでも時々シリーズで取り上げることにして、二ッポイタリアーノ普及に、そしてより楽しいイタリア旅行(または滞在)のお手伝いになればと思います。

例えば期限が切れることをイタリア語ではスカデーレ(scadere)といいます。これに引っ掛けて期限が切れることを「スカデる」というのはイタリア在住の日本人の間ではかなり普及した表現です。「あっ、このヨーグルト今日でスカデちゃう」「電話代の支払いをうっかり忘れてスカデていたので慌てて払いに行って来た」みたいに使います。

「エサジェる」というのがあります。エサジェラーレ(esagerare)とは「誇張する、大袈裟に言う」という意味なので、ここでは「ちょっと大袈裟よねえ」が「ちょっとエサジェてるよねえ」とか、自動詞的表現として「あんまりエサジェると信じてもらえないかもしれませんが」とかになります。

イタリア旅行の案内等には今でも「旅行中は、スリや置き引きに要注意」なんて書いてありますが、泥棒することは「ルバる」といいます。これはルバーレ(rubare)からの変化形です。もちろん日本からイタリアまではるばるルバりに来る人は少ないないと思いますが、受身で「ルバられる」ことはありうるので気を付けましょう。しかしホントに財布をルバられた場合、日本領事館では「財布をルバられました」なんて言わないで、「財布を盗まれました」と正しい日本語で報告することをお奨めします。

友達とカルチョの試合をするとき等、プレーすることを「ジョカる」といいます。トトカルチョも「ジョカる」です。原語のジョカーレ(giocare)は英語のプレイにあたります。日本語訳では「プレイ」を「遊ぶ」と訳すのが一般的ですが、この場合プロの野球選手やサッカー選手が「試合を遊ぶ」みたいなニュアンスになってしまうことが避けられないので、サッカー(カルチョ)の試合をすることに関しては「ジョカる」を一般的な日本語表現ににも採り入れるといいかもね。(うそです。いいわけないのは分かっているけれど、話の流れでテキトーに書いています。あまり目くじらを立てないようにお願いします。しかし、ホントに目にくじらが立ってしまうと、大変なことになりそうです。)

さて、逆にイタリア語に混じった日本語表現はイタロジャポネーゼと呼ばれています。こちらの使用例としてよくニュースで耳にするのはKAMIKAZEなんかがあげられると思います。(実話ですよ、あっ、信用してないでしょ!)つまり自爆テロのことなのですが、アラブ諸国で起こる自爆テロもイタリアでは「イスラエルでカミカゼ、10人死亡」と報道されます。

こうして、いろいろ混ざってくるとややこしいですね。皆さん、美しい日本語を使いましょう。


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2010年01月08日

二ッポイタリアーノ その2(再掲)


ここだけの話ですが、日本語とイタリア語は発音が似ています。もちろん最初はなれない発音もあるかもしれないけれど、基本的にカタカナ表記で練習できる読みがほとんどなので、アクセントのコツさえ覚えれば意外とイケると思いますよ、初心者の人でも。つまり、英語で外国語に挫折した経験がある人でも、実際に通じるイタリア語が話せるようになるのは思いの外早いんじゃないのかと思います。ホントに勉強すればの話ですが。

『MTよい子の教養講座』で紹介するのは、その意外と日本人向きなイタリア語ではなく、更にその入門編的な二ッポイタリアーノです。ちょっとだけイタリア語の単語を日本語の中に混ぜて使用し、専門家筋では「二ッポイタリアーノ」、研究家筋では「なんちゃってイタリア語」と呼ばれる現代語講座。前回からの続きなので、今回も使用例の列記という形式になります。

イタリアでの挨拶に欠かせない「チャオ!」も便利な二ッポイタリアーノになります。ここでのポイントは、「こんにちは」の場合が「チャオ!」と1度だけで、別れ際の「じゃあ、またね」とか「バイバイ」が「チャオ、チャオ」と2度繰り返すところ。つまり、同じ言葉で出会いも別れも利用できる優れものなんです。アイスクリームの棒が飴になっていたりする、1つで2度楽しめる商品がありますが、同カテゴリーかも。言語学的には、ネアンデルタール人が使っていたという「フンガ」、「フンガ、フンガ」が近いかもしれませんね。実際は、別れ際も「チャオ!」が1度だけでもOKですが、特に電話でのお別れの言葉に「チャオ、チャオ、チャオ」と2度ならず、3度、4度と繰り返す傾向にあるようです。別れの際には「チャオ!」の叩き売りをしましょう。

動詞ではなく形容詞なので、比較的使用難度が低い表現に「トロッポ」というのがあります。「多過ぎ」とか「辛過ぎ」とかの「過ぎ」を表します。「ちょっと最近お腹がトロッポ(出過ぎ)になってきたので、ジムに通うことにしたよ」とか「この前のレストランは美味しかったけれど、塩がちょっとトロッポ(入れ過ぎ)気味だったかなあ」みたいに使います。直接的な言い回しを避けたいときに使えるかも。

イタリア名物のショーペロとは、ストをすることを意味します。つまり英語のストライキなんですが、日本では「○○が24時間ストに突入」なんてニュースはすっかり時代遅れな感じなので、よほどのことがなければストにストに遭遇することはないんじゃないのかと思うけれど、イタリアでは日常茶飯事です。
動詞としてのショペるは、「今日という今日はあの上司の発言が頭に来たから、明日から2日間ショペっちゃうもんね」とか「タクシーがショペっちゃってて、空港からここまで電車で40分もかかったよ」と使用します。実際にイタリア旅行中にショーペロに遭遇する確立は高いので、この言葉も覚えておくと、なぜ地下鉄が動いていないのか、なぜ飛行機がキャンセルになってしまったのか、悩まなくてすむかもしれませんよ。

今回はここまで、チャオ、チャオ。


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2010年02月07日

二ッポイタリアーノ その3


イタリアで、ていうか特にミラノでブームなハッピー・アワー。これはBAR等で夕方から食前酒(アペリティーヴォ)のドリンク代だけでおつまみが食べ放題なシステムです。食べ放題といっても、日本の居酒屋等のサービスとは趣を異にして、オシャレなミラノらしい雰囲気でカウンターに並んだおつまみ類を、各人がお皿に取るセルフサービス形式が主流です。あと、日本での食べ放題サービスと一番違うのはお客さんの心構え。

おいらも日本で大学生していた頃は、食べ放題のサービスがあるお店に行くと、まず「しっかり元を取る」みたいな感覚で、必要以上に量を満たそうと頑張っていました。サラダバーのあるお店でランチするとしたら、まずお皿の淵に沿ってポテトサラダ等で外壁を作り、その上にレタスとかで直径が広がるようにベランダを建設し、バランスを崩さないよう気を付けながらその上に山を築いていく方法を友人達と共同開発してましたっけ。

話を戻して、イタリアではそういう無理なことをする人達がいないんですよね。これは教育の問題なのか社会モラルの問題なのか、はたまた宗教観の問題なのか、原因を突き止めるのはおいらには手に余る問題ですが、そういう傾向にあることだけは分かります。

基本的には食前酒用のサービスのため、常識ある人たちは、その後「今夜はどんなパスタを食べようか?」なんて思いながらおつまみを選ぶので、無理に「元を取ろう」なんて考えないし、オシャレな雰囲気を楽しむのも目的のひとつだから、あまりがつがつ食べるのもカッコ悪いのです。それでも、ハッピー・アワー料金で(カクテル類やグラスワインが3から8ユーロだとして)チーズやハム、ミニパニーノ、オリーヴとかをいい加減つまんでいれば、軽い夕食にならないこともありません。

そんな食前酒のことをイタリア語でアペリティーヴォといいます。つまり、「アペリティーヴォ」といえば、本来の食前酒その物の意味に加え、ちょっと華やかな陽気な周りの雰囲気までイメージするのが一般的です。

前置きが大変長くなったけれど、食事前にちょっと飲みに行く行為を「アペる」といいます。イタリア語ではなくニッポイタリアーノです。例えば「最近全然一緒にアペってないよね」「ホントだ、久しぶりにアペりたいね、今夜とかどう?」と、一緒に飲みに行く約束が成立します。

ミラノ観光の時は、ちょっと時間を見つけてアペってみるのもオススメです。イタリアのおつまみもいろいろ試せるしね。スペイン風のタパス方式だと、おつまみ1品ずつ注文するので、いろいろ味見しようと思うと大変だけれど、ミラノ方式なら気軽にアペれるってものです。

上記の例で、イタリア人の(必要以上にがつがつ食べない)上品な一面を紹介しましたが、下品な人は存在しないかといえば、ちゃんとそちらの方面で活躍されている人も存在します。特に、人を見下したような態度で傲慢な振る舞いをするのは品が良くないとされていて、イタリア語でアロガンテといいます。これを活用した「アロガる」という表現があります。

「ちょっと、今日の会議のあの会社の人ったら、すんごいアロガってて頭にきたよ。」「そうそう、ちょっとアロガり過ぎだったね。ホント何様だと思っているのかしら?」「今日は気分治しに、駅前でちょっとアペろうか?」みたいに使います。

旅行中は避けたいところだけれど、アペり過ぎて酔っ払ってしまうこともあるかもしれませんね。この酔うことを「ウブリアカる」と表現します。
「ああ、こんな所でウブリアカってちゃだめだよ、ちゃんとホテルまで帰れるの?」なんてことにはならないようにね。


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2010年02月09日

ニッポイタリアーノ その4


イタリア観光での大きな楽しみの一つに、本場でイタリア料理を満喫するというのがあると思います。この国はスローフードの国なので、ゆっくりのんびり美味しいものを食べるには適しているようです。でも、あまり時間がないから、そうのんびりもしていられないという人には、マクドナルドがあります。現在(2010年2月)、100%イタリアの食材を使用した「マックイタリー」なる限定メニューが販売されていて、牛肉はもちろん、チーズもイタリアのアシアーゴ、ソースはカルチョーフィ風味という懲りようです。以前にもパルミジャーノのハンバーガーが限定メニューになっていたけれど、あの時は100%イタリア製と威張っていなかったので、牛肉は輸入のパテだったのかなあと思ってみたり。

100%イタリア製なら何でもすばらしいのかといえば、そうとも言い切れないニュースも過去にはありました。4、5年前にイタリア産(ナポリ近郊)の水牛の乳製モッツァレラ生産業者が、生産量を水増しするために、水牛に禁止されている薬物を与えていたということが話題になっていました。つまりドーピングして生産量を増やしていたそうです。摘発された業者は廃業になったみたいだし、検査基準も厳しくなったようで、現在はより安心してブッファラのモッツアレラが食べられる状況にあるみたいですが。

さて、ニッポイタリアーノでは、ドーピングする事を「ドパる」といいます。「とうとう牛までドパッちゃう時代になったのか」とか「○○選手は、絶対ドパッてると思うよ」みたいに使用します。

現代イタリア語では、頭突きをする事を「ジダナータ」と言います。動詞では「ジダナーレ」となります。本来は頭突きするという意味なのですが、「最後に大きな失敗をする」という意味でも使われます。賢明な読者の皆さんは、この語法の発生は2006年W杯のジダン頭突き事件後ではないかと思うかもしれませんが、実はその通りです。
ニッポイタリアーノ語法でも、特に後者の意味で使用されるケースが確認されています。英語ではcatastrophe的な意味合いになるようです。使用例としては「朝青龍は、とうとうすごいジダナータしちゃったね」とか。

上級者向けのニッポイタリアーノ語法には「転ぶ」ことを「落ちる」と表現する使用法があります。「今朝、駅の前の交差点で落ちちゃって、ちょっと恥ずかしかった」というのが「交差点で転んだ」という意味になります。これは、イタリア語でcadereが両方の意味を持つことから生まれた用法です。一見普通の日本語のようで、実はニッポイタリアーノな裏用法と言えますね。こんな表現が、さりげなくできるようになれば、立派なニッポイタラーとして表立った活動をしてもいいレベルなんじゃないでしょうか。ただ、周りに理解者がいない場合は、「○○さん、日本語変」とか言われる可能性もあるので、TPOは間違えないようにしましょう。


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2010年02月11日

ニッポイタリアーノ その5


世界初のニッポイタリアーノ講座も、既にその5となりました。日々新たなニッポイタラーが誕生していると思うと、夜も眠れません。(誰ですか?!ホントは夜9時に寝てるくせになんて言ってるのは!)

さて、イタリア語でピザを皆で食べる形式の集いを「ピッツァータ」といいます。これはそのまま「週末にはあのお店でピッツァータしようか?」と、ニッポイタリアーノでも応用できます。
似たようなイタリア語の表現で「カスタニャータ」というのがあります。これは栗拾いをすること。ちなみに栗は「カスターニャ」です。秋には、イタリアの猫が「カスターニャが食べたいニャ」と言っているのをよく耳にします。話がそれましたが、これもそのままニッポイタリアーノで応用できて、「天気がよければ、日曜日はカスタニャータに行こうか?」となります。
もう少し応用度を上げると、「カスターニャる」という表現も使えます。これは栗を食べることを表します。「ちょっと前にカスターニャった時は、ちょっと高かったけれど、今週はあそこのスーパーで安売りしてるみたいよ。」「へえ、ウチは土曜日にカスタニャータ行って来たけどね。」とか。

他の収穫系ニッポイタリアーノ表現では、イチゴ狩りのことを「フラゴラータ」、みかん狩りは「マンダリナータ」または「ミヤガワータ」と言いますが、一般生活で使うことはまずない表現だと思われます。読み流して下い。

日本ではF1歴代最多優勝を誇るシューマッハーのことを「シュー」と呼ぶことがあります。しかしシューでは、中にクリームを入れたくなる衝動に駆られるため、出来ればイタリア式愛称の「シューミー」を使う方をオススメします。
ニッポイタリアーノ的表現では「車でぶっ飛ばす」ことを「シューミる」と言います。「あの人車に乗ると性格が変わって、すごいシューミるから、同乗するのがちょっと怖い」とか、タクシーに乗るときに「ちょっと急いでいるので、出来るだけシューミって下さい」とか使います。実際のところ、イタリアのタクシーはデフォルトでシューミることになっているので、あまり強調するとホントに怖い思いをすることになるかもしれません。(ホントにホントの話をすると、イタリアのタクシー運転手にはニッポイタリアーノは通じないので、心配の必要はありません。)


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2010年02月17日

ニッポイタリアーノ その6


サンレモ音楽祭が始まりました。日本の紅白にちょっと似ているかもしれないイタリアの音楽祭です。ただ、イタリアのそれは、参加歌手が「その年の新曲」を歌い、審査の結果その年の優勝曲を決める形式なので、厳密にいうとむしろ「レコード大賞」に近いですね。
このサンレモの特徴は、イタリア的に延々と続く構成。上記の紅白やレコ大と違い、何と5日連続で催される一大イベントです。そもそもサンレモ市自体が観光の街で、音楽の祭典が同市の看板のようになっています。すぐ近くのカンヌでは「映画祭」があるので、こっちは「音楽祭」で行こうということなのかもね。

古い話ですが、おいらが子供だった頃には、日本のレコード大賞新人賞を受賞した歌手がサンレモ音楽祭に招待されるシステムが(数年間)あり、毎年ゲスト出演していたようです。トシちゃんがサンレモに出ている映像を見た記憶があります。白地に赤の薔薇が刺繍してあるスーツでした。

とにかく連日連夜と続くイベントなので、間延びしてしまう傾向があります。ニッポイタリアーノでは、話が長くなることを「サンレモする」といいます。自動詞では「サンレモる」です。「ちょっとあの人の話、サンレモしちゃってるね」とか「ごめんごめん、ちょっと電話でサンレモっちゃってたら遅れちゃった」と使います。

これも古い話になりますが、ジョヴァノッティが「Tanto tanto tanto tanto, Tanto tanto tanto tanto」と、タントを呪文のように続ける曲があります。タントはイタリア語で「とても」を表す言葉です。「大大大好き」の大もTantoです。日本語で「タント召し上がれ」というときも、「沢山召し上がれ」という意味だけれど、ニッポイタリアーノ語法でも同じように「タント召し上がれ」と言い換えることが出来ます。
「今日はタント走ってきたから、ダイエットの心配をしなくても夕飯が(タント)食べられる」のように、自然に日本語に溶け込むことが出来るニッポイタリアーノなんだけれど、あまりにい自然なため、人によってはただ「訛っている」と思われることも覚悟して使用しましょう。

旅行中のリストランテで、お腹いっぱい食べたいときは、注文した品の名前の後に「マ、タント、タント」と言いながら、手で山を作るようなジェスチャーをすれば、量のサービスをしてくれるかもね。

別の自然派なニッポイタリアーノに「Gia(ジャ)」という言葉があります。イタリア語で「そうだったねえ」「はい、はい」を意味することもある「ジャ」は、相手の質問に答えたり、相槌を打つ場合に「ジャ」とか「ジャ、ジャ」と2回続けて使います。
「○○は××なんだって」「ジャ、ジャ」のように使います。「そうジャ、そうジャ」と応用して答えれば、それはもうニッポイタリアーノというよりも、ただの岡山弁に聞こえるかもしれません。

やはり旅行中のリストランテで、ウェイターさんがオススメしてくれた料理を「どう、美味しかったでしょう?」なんて聞かれた場合は、「ジャ、ジャ、ほんまうまかったでぇ」

外出することをイタリア語で「Uscire(ウシーレ)」と言いますが、ニッポイタリアーノでは「ウシる」と言います。
「明日の夜は彼とウシる約束があるから、先に帰るね」のように使います。
うれしい外出の事は、短縮形で「ウレウシ」と表現することもあります。
「へえ、明日はウレウシなんだぁ、よかったね」とか。


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2010年10月02日

ニッポイタリアーノ その7


「ニッポイタリアーノ講座」そんな講座があったのか?と、思い出せない読者の人もいるかもしれません。何しろ筆者が思い出せなかったくらいだから。

さて、思い出したので、今回は新たにニッポイタリアーノの用法紹介をします。

「プレノたる」という表現があります。イタリア語で予約することをプレノターレというので、ここで「プレノたる」とは予約することを意味します。「日曜日のアグリはもうプレノたってるから大丈夫」という感じで使います。ちなみに、アグリとはイタリアのアグリトゥーリズモという経営方式のリストランテのことです。町から離れた片田舎で、農園や牧場のような施設も平行して運営していて、そこのアグリ自家製のチーズやサラミが食べられる自然派のリストランテです。宿泊施設もある所が多いようです。週末にこういうところに出掛け、のんびりすることをアグると表現する向きもあるようです。例えば「週末にはいつものところをプレノたってるから、のんびりアグって来るよ」となります。

イタリア語でおしゃべりな人のことを「キャッケローネ」または「キャッケローナ」と言います。前者が男性で後者が女性に対応しています。この言葉をニッポイタリアーノでは「おしゃべろーね」または「おしゃべろーな」と表現します。「それにしても彼女はおしゃべろーなだから、電話をしたら延々と終わらないんだよ」とか「今朝は駅でおしゃべろーねの彼にばったり会ったものだから、電車を3本も乗りそびれてしまって遅れちゃったよ」とか、ごく自然に会話の中に使用できます。

ところで、一般的におしゃべりというか、人と会話をするのが好きなイタリア人なので、その中でもおしゃべりと指摘される人はかなりおしゃべりです。そんな中、更にすごいおしゃべりと分類されるイタリア人の友人がいて、この人はちょっと日本人の想像力では追い付かないほどよくしゃべります。おいらは一緒に食事をした後、別れ際のおしゃべりのはずの会話が1時間以上も続き、弱ってしまったことがあります。そういう時にうまいこと話を終了させるうまい表現があります。これはニッポイタリアーノではありませんが、イタリア語の非常に簡単な表現ですが、「ベーネ」と言うのです。直訳すると「良い」という言葉だけれど、これはなかなかに便利な言葉で、ニュアンスとしては「それじゃあ、そろそろこの辺りで終わりにしようか」みたいな意味合いを持たせ、長くなった話のしっぽを捕まえるときに使います。コツはちょっと間を置いてから「・・・ベーネ」と言うのです。そうすると、対外相手も話につじつまを付けて「まあ、そういうことなんだよ、それじゃあまた近いうちに会えるといいね」なんて感じで、話の終わりがやって来ます。これは仕事でも会議を切り上げる時に使ったりするテクニックなので、覚えておくと便利です。
更に、もし日本人の友人の家に食事に呼ばれていった時、ついつい長居をして、夜遅くになったころ、家の主が突然「ベーネ、ベーネ」と言い出した時は、「もう遅いよ、そろそろ帰ってくれないか」というメッセージのニッポイタリアーノかも知れません、気を付けましょう。

話が長くなったり、おじゃま先で必要以上に長居してしまったり、ちょうどいいところを通り越してしまうこと、またはちょうどバランスが良かったところに何かを付けたし、バランスを崩して台無しにしてしまうこと、中国語で蛇足と言われる表現をニッポイタリアーノでは「リッピする」といます。これは、前回のW杯でイタリアを優勝へ導き、国民的な英雄になっていたリッピ監督が、よせばいいのにまた代表監督に戻り、今回のW杯でイタリア代表を散々な成績で敗退させてしまったことから生まれた表現です。「もうその辺りにしといたら?あんまり欲張るとリッピしちゃうよ」とかの言い回しになります。カルチョ関連では、せっかっくのいい仕事が、ある馬鹿な行為ですべて台無しになることを「カッサナータ」と表現していましたが、近年では本人のカッサーノが馬鹿な行為をしなくなってしまったので、この言葉はあまり使われなくなりました。

さて、今回はここまで。


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